大紀元創刊5周年記念講演会 

世界30カ国に広がる大紀元グループは、日々影響力を拡大し、世界各地で開催している集会やデモには数千、数万人が参加するまでになっている。中国民主化運動は以前から存在したが、中国共産党に反対する活動がこれほど組織的にそして大規模に行われるようになったのはこの数年のことであろう。

120人の聴衆で埋め尽くされた講演会場

そんな大紀元も2001年1月の創刊から5周年を迎え(日本語版は2005年6月に創刊)、東京の中心部の中心部、東京駅八重洲口から徒歩3分の八重洲ホールで大紀元5周年記念講演会が開催された。
 理学博士の高峰一氏は「中国共産党って本当に必要?」というテーマで講演。パワーポイントを使うため座りながらの講演であったが、中国共産党の害悪を聴衆にわかりやすく伝えていた。

 中国人は小学生のときから「少年先鋒隊」などの組織に入り「思想道徳」の授業を受ける。中学校に入ると中国共産党青年団に入り、「政治」の授業ではマルクス・レーニン主義や毛沢東思想などを教わる。大学に入ると政治教育はさらに強化され、中国共産党への入党が奨励されるようになる。社会人になってからも週に1回の政治学習は必須である。このように中国人は幼い頃から成年に至るまで共産党の洗脳教育を受けさせられるのである。
 こうして中国では共産党を中心とする文化が形成されていく。文化というものには国家を中心とするもの、民族や宗教を中心とするものなど様々なものがあるが、共産党を中心とする文化とは何であろうか。高氏によれば、共産党文化の特徴とは@嘘、A暴力、B密閉、C他の文化破壊であるという。こうした共産党文化は中国社会の隅々にまで入り込み、中国社会を蝕んでいる。
 では中国共産党を亡くすためにはどうすればいいか。高氏は三つの提言をしている。まず一つ目は中国共産党に積極的にNoを言うこと。小泉総理が中国共産党の猛烈な抗議に関わらず5回にわたって靖国神社に参拝したことに関連し、高氏は靖国参拝そのものの是非に関する言及は避けたが、中国共産党に毅然とNoを突きつけた小泉総理の姿勢を高く評価している。二つ目として中国の民主化運動を積極的に支持すること。三つ目として民主主義国家の社会、文化を積極的に中国人に紹介すること、以上の3点を提言していた。

民主中国陣線日本代表の李松氏

続いて民主中国陣線日本支部主席の李松氏が講演した。李松氏は中国共産党崩壊後の国家体制として連邦制への移行を主張、さらに漢族、チベット族、ウイグル族、モンゴル族などとの民族和解の必要性を説いた。
 続いて国際政治学者の浜田和幸氏が「胡錦濤の世界戦略」というテーマで講演。政治、経済、軍事分野で膨張を続け、世界を支配しようとしている中国共産党の戦略を説明し、注意を呼びかけた。
 3人の講演が終わったあと、石原慎太郎東京都知事、ジャーナリストの桜井よし子氏、ペマ・ギャルポ氏からの祝電が読み上げられた。
 さて、質疑応答ではやや意外な展開を見せることになる。最初に質問した70代ぐらいの男性は、13歳まで満州国で過ごした経歴を簡単に述べた後、この大紀元という組織は、社長は日本人ということだが、日本人が中心にやっているのか、それとも中国人が中心となってやっているのか。日本人がやっているのだとしたら、中国に対して大変失礼であって、明治維新以来の日本のアジア侵略と同じことではないか、という内容の質問をしていたのだが、高齢の方というのは同じ内容のことを繰り返し長ったらしく話す傾向があり、この男性も同じ質問を何度も繰り返し述べてなかなか終わらないので、周りの聴衆から「もうわかったよ」という非難が飛び出した。さすがに本人も「失礼しました」と言ってすぐに着席した。
 この質問に対し大紀元日本支局の北島社長が直接応答し、この大紀元はニューヨークに本部があり、基本的に中国人や華人による組織であること、日本でも、社長である自分は日本人であるが、それ以外のスタッフは全て中国人であることを説明した。
 この男性の質問には少し考えさせられる部分もなくはない。世界的ベストセラーとなっている『九評共産党』も日本ではそれほど知名度は高くないし、大紀元主催のイベントへの参加者数もアメリカや台湾と比べると桁が一つか二つ少ない。また、共産党脱党者がすでに800万人を超える事態に至っているのにもかかわらず、日本のマスコミはほとんど無視を決め込んでいる。やはり日本、日本人には中国に対する過度の遠慮があるのではないだろうか。「かつて我々日本人は中国を侵略した。中国人に多大なる迷惑をかけた。だからもう中国を批判するのはやめよう」などと考えていないだろうか。過去の日中戦争についてはその経緯や真偽について議論すべきことはたくさんあるが、ここでは本題からずれてしまうので省略する。私は彼らに言いたい。過去の戦争に対する反省の気持ちがあるならばなおさら現在の中国共産党を批判し、打倒すべく努力すべきではなかろうか。また、中国に愛着を持ち、真の日中友好を望むのならばやはり中国共産党を打倒すべきである。
 現状のままでの「日中友好」など偽善である。中国共産党は凶悪殺人集団であり、カルト宗教であり、巨大なテロリスト集団である。そのような組織との「友好」を望むのであればどうぞ勝手にしてください。

大紀元について質問する男性

 

質問に耳を傾ける講演者。左から国際政治学者の浜田和幸氏、民主中国陣線日本代表の李松氏、工学博士の高峰一氏

 

質問に答える大紀元日本支局社長の北島氏

 

 

 




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