中国の報道の自由度、168か国中163位!!!
10月、国際NGO団体「国境無き記者団」が世界168カ国の「報道の自由度」ランキングを発表した。2002年から始まって今年で5回目である。
我が国日本は年々順位を落とし、今年は51位となっている。閉鎖的な記者クラブ制度や、ナショナリズムの高揚などが原因と言われている。それと同時に私は中国報道のタブーも原因と考えている。チベット問題や、法輪功学習者への生体臓器摘出問題など、日本の大手メディアはほとんど伝えようとしない。北朝鮮の拉致問題で日本政府とマスコミは世界中の関心と支持を集めようと必死になっているが（もちろんその行為自体は支持する）、それならばすぐお隣の国で起こっている人権侵害にももっと関心を持つべきであろう。
アジアでは韓国が31位、台湾が43位に入っている。台湾は初めて日本を上回り、民主主義の成熟振りを示したといえよう。8月から続いている倒扁運動は茶番そのものだが、総統府の前で堂々とデモができる台湾の政治、社会は間違いなく成熟した民主主義国家の域に達しており、民主化運動に対して無差別銃撃と戦車による突入で弾圧したお隣の国とは好対照である。
北朝鮮は言うまでも無く、堂々の5年連続の最下位である。北朝鮮の金正日独裁政権に限って言えば、確かに中国共産党をも上回る極悪非道の残虐政権であると言ってよいであろう。21世紀を迎えたこの時代に、金正日のような独裁者が存在するなど、アジアの恥であり、アジアの悲劇である。
さて、中国であるが、順位を4つ落とし、下から6番目の163位となった。経済や科学技術の発展は著しい中国だが、政治や言論については全く進歩が見られない。それどころか近年の中国は時代に逆行するような言論統制が進んでいる。
インターネットが世界の隅々にまで普及した今、イランやサウジアラビアなどのイスラム系独裁国家でさえも、諸外国からの自国批判を目にすることができるようになっている。だが中国ではインターネットの監視と統制を国家プロジェクトとして推し進め、「天安門」「ダライラマ」「法輪功」などのキーワードを検閲不可能とし、政府に都合の悪いコンテンツや書き込みは即削除、30万人のインターネット警察を動員して24時間体制で監視し、外国のＩＴ企業をも巻き込んで言論統制を強化している。報道関係者の逮捕、投獄は世界でも中国が圧倒的に多く、民主・人権活動家の拘束も相次いでいる。中国共産党の報道規制はテレビでのアニメ番組にまで及ぶほどの徹底振りだ。さらに、大学関係者や公務員、病院関係者の間では、共産党賛美の教育が以前よりも強化されるなど、さしずめ文革時代に後戻りしているかのようだ。
中国を短期旅行した人や、上海あたりに留学した人は、「今の中国は結構自由だ。少なくともイスラム国家よりも開放的だ」などと思うかもしれない。だがそれは気楽な外国人の戯言である。恋愛やポルノやギャンブルだったら確かにイスラム国家よりも自由である。だが言論、報道ともなるとそうもいかない。中国の統制の厳しさを外国人が気がつかないのは、所詮外国人の身分としてそこにいるからだ。
中国人にはわずか30年前の文化大革命恐怖時代の記憶が生々しく残っている。あの暗黒の時代について、中国人は積極的に語ろうとしない。例えて言えばレイプされて精神的に傷ついた女性が自分の体験を積極的に語ろうとしないのと同じで、文化大革命について語ろうものなら恐怖と悲劇の記憶がまざまざと蘇ってきてしまうのだ。結果として中国人の多くは、「政治には絶対に関わらない」という考えが骨の髄まで染み込んでいる。
私は中国滞在中に、時々中国共産党の悪口を言う傾向があったものだから、あるとき知人の50代の女性が真剣な顔をして「政治には絶対に関わってはならない。」ときつく注意されたことがある。彼女は別に私の考えが間違っていると指摘したわけではない。そういう発言をすること自体が危険を伴う行為であるため、私に厳重に注意したのである。
また、20代の女性に中国共産党についての話をしたら、彼女は下を俯いて苦笑いしながら「私たちは政治には興味がありません」と言っていた。普段は強気な性格の人であったが、そのときはなぜか顔も声も震えているのが感じられた。ある男性は「政治についてなんか考えないほうがいいよ。ろくなことがない」と私に話したことがある。
このように中国人は政治というものを極力忌避すべきと考え、経済活動や娯楽に勤しんでいる。その姿が、中国人の内面を全く知らない外国人には「自由」と見えてしまうのだろう。その一方で中国共産党の悪口を積極的に語ろうとする中国人もいるにはいる。ある程度親しくなれば本音を話してくれる中国人もいるのだ。
中国では様々なことがタブー化、国家機密化されている。もちろんどんな国にでもタブーや国家機密はある。だが中国の場合、外国では民間人でも本かインターネットで容易に知りうる情報が中国国内では国家機密とされ、国家機密漏洩罪で逮捕されたりする。徹底した言論統制である。
だがそのような強烈な言論統制にも限界があるし、いずれは軋みが悪化して崩れ落ちていくことであろう。トルクメニスタンのようななかなか外国人から関心を持たれないような国であればまだしも、中国は世界中から大きな関心を持たれる国である。貿易総額は世界第3位、観光客受入数は世界第4位、投資受入額世界第1位、外貨準備高世界第1位、インターネット使用人口世界第2位、携帯電話保有台数世界第一位のこの国で、いつまでも情報封鎖が維持できるとは思えない。世界中で法輪功学習者や中国民主活動家、チベット支援活動家がデモや抗議活動、講演会を行い、テレビやインターネットを通じて中国共産党の残虐行為が報道され、外国にいる中国人の多くがそれを目にし、国内にいる中国人にも徐々に伝わっている。特に大紀元・法輪功の影響力は抜群だ。九評共産党は中国国内では絶対タブーであるにも関わらず、多くの中国人の知るところとなっている。少しずつだが、国内外で大きな変化が起ころうとしているのだ。
我々外国人としても、ただじっとその日を待つのではなく、積極的に中国の真実を広め、中国共産党の言論統制の壁をこじ開け、中国共産党の崩壊を一日でも早めるのが望ましい。こういうと必ず心配する人がいる。中国が民主化したら、もしくは言論が自由になったら大混乱を起こすのではないか。確かにいきなり自由・民主の国になったら大混乱だろう。だがその混乱の原因はほとんどが中国共産党の悪政によってもたらされたものだ。しかも中国共産党は人民の幸福をそっちのけで、国力を総動員して中国共産党政権を存続させようとしている。中国の安定を望むのであれば、我々外国人が積極的に中国共産党の残虐行為を世間に知らしめるべきだ。中国共産党が触れたくない、隠したい事実を全世界に、そして全中国人に広めるのだ。一切の遠慮や妥協は必要ない。そうしてこそ中国は緩やかに安定化の道に進んでいくことであろう。
1 フィンランドFinland 0,50
-アイスランド Iceland 0,50
- アイルランドIreland 0,50
- オランダNetherlands 0,50
5 チェコCzech Republic 0,75
6 エストニアEstonia 2,00
- ノルウェーNorway 2,00
8 スロバキアSlovakia 2,50
- スイスSwitzerland 2,50
10 ハンガリーHungary 3,00
- ラトビアLatvia 3,00
- ポルトガルPortugal 3,00
- スロベニアSlovenia 3,00
14 ベルギーBelgium 4,00
- スウェーデンSweden 4,00
16 オーストリアAustria 4,50
- ボリビアBolivia 4,50
- カナダCanada 4,50
19 ボスニア･ヘルツェゴビナBosnia and Herzegovina 5,00
- デンマークDenmark 5,00
- ニュージーランドNew-Zealand 5,00
- トリニダードドバゴTrinidad and Tobago 5,00
23 ベニンBenin 5,50
- ドイツGermany 5,50
- ジャマイカJamaica 5,50
26 ナミビアNamibia 6,00
27 リトアニアLithuania 6,50
- イギリスUnited Kingdom 6,50
29 コスタリカCosta Rica 6,67
30 キプロスCyprus 7,50
31 韓国South Korea 7,75
32 ギリシャGreece 8,00
- モーリシャスMauritius 8,00
34 ガーナGhana 8,50
35 オーストラリアAustralia 9,00
- ブルガリアBulgaria 9,00
- フランスFrance 9,00
- マリMali 9,00
39 パナマPanama 9,50
40 イタリアItaly 9,90
41 エルサルバドルEl Salvador 10,00
- スペインSpain 10,00
43 台湾Taiwan 10,50
44 南アフリカSouth Africa 11,25
45 カーポベルデCape Verde 11,50
- マケドニアMacedonia 11,50
- モザンビークMozambique 11,50
- セルビア・モンテネグロSerbia and Montenegro 11,50
49 チリChile 11,63
50 イスラエルIsrael 12,00
51 日本Japan 12,50
52 ドミニカ共和国Dominican Republic 12,75
53 ボツワナBotswana 13,00
- クロアチアCroatia 13,00
- トンガTonga 13,00
- アメリカUnited States of America 13,00
57 ウルグアイUruguay 13,75
58 フィジーFiji 14,00
- 香港Hong-Kong 14,00
- ポーランドPoland 14,00
- ルーマニアRomania 14,00
62 中央アフリカCentral African Republic 14,50
- キプロスCyprus (North) 14,50
- ギニアビサウGuinea-Bissau 14,50
- ホンジュラスHonduras 14,50
66 マダガスカルMadagascar 15,00
- トーゴTogo 15,00
68 エクアドルEcuador 15,25
69 ニカラグアNicaragua 15,50
70 ブルキナファソBurkina Faso 16,00
- コソボKosovo 16,00
- レソトLesotho 16,00
73 コンゴCongo 17,00
- クウェートKuwait 17,00
75 ブラジルBrazil 17,17
76 アルゼンチンArgentina 17,30
77 モーリタニアMauritania 17,50
- セネガルSenegal 17,50
- アラブ首長国連邦United Arab Emirates 17,50
80 アルバニアAlbania 18,00
- カタールQatar 18,00
82 パラグアイParaguay 18,25
83 東ティモールTimor-Leste 18,50
84 リベリアLiberia 19,00
85 モルドバMoldova 19,17
86 モンゴルMongolia 19,25
87 ハイチHaiti 19,50
88 タンザニアTanzania 19,82
89 グルジアGeorgia 21,00
90 グアテマラGuatemala 21,25
91 アンゴラAngola 21,50
92 マレーシアMalaysia 22,25
93 コモロComoros 22,50
- ザンビアZambia 22,50
95 ニジェールNiger 24,50
- セーシェルSeychelles 24,50
97 モロッコMorocco 24,83
98 ブータンBhutan 25,00
- コートジボワールCote d'Ivoire 25,00
- トルコTurkey 25,00
101 アルメニアArmenia 25,50
- マラウィMalawi 25,50
103 インドネシアIndonesia 26,00
- シェラレオネSierra Leone 26,00
105 インドIndia 26,50
- ウクライナUkraine 26,50
107 レバノンLebanon 27,00
108 カンボジアCambodia 27,25
109 ギニアGuinea 27,50
- ヨルダンJordan 27,50
111 バーレーンBahrein 28,00
112 カメルーンCameroon 28,25
- Peru ペルー28,25
114 ガボンGabon 28,50
115 ベネズエラVenezuela 29,00
116 ウガンダUganda 29,83
117 タジキスタンTajikistan 30,00
118 ケニアKenya 30,25
119 アメリカUnited States of America (extra-territorial) 31,50
120 ナイジェリアNigeria 32,23
121 ジブチDjibouti 33,00
122 タイThailand 33,50
123 キルギスタンKyrgyzstan 34,00
124 チャドChad 35,50
125 ブルンジBurundi 39,83
126 アルジェリアAlgeria 40,00
127 スワジランドSwaziland 40,50
128 カザフスタンKazakhstan 41,00
- ルワンダRwanda 41,00
130 アフガニスタンAfghanistan 44,25
131 コロンビアColombia 44,75
132 メキシコMexico 45,83
133 エジプトEgypt 46,25
134 パレスチナPalestinian Authority 46,75
135 アゼルバイジャンAzerbaijan 47,00
- イスラエルIsrael (extra-territorial) 47,00
137 バングラデシュBangladesh 48,00
- ギニアEquatorial Guinea 48,00
139 スーダンSudan 48,13
140 ジンバブエZimbabwe 50,00
141 スリランカSri Lanka 50,75
142 コンゴ民主共和国Democratic Republic of Congo 51,00
- フィリピンPhilippines 51,00
144 モルジブMaldives 51,25
- ソマリアSomalia 51,25
146 シンガポールSingapore 51,50
147 ロシアRussia 52,50
148 チュニジアTunisia 53,75
149 ガンビアGambia 54,00
- イエメンYemen 54,00
151 ベラルーシBelarus 57,00
152 リビアLibya 62,50
153 シリアSyria 63,00
154 イラクIraq 66,83
155 ベトナム 67,25
156 ラオス 67,50
157 パキスタン 70,33
158 ウズベキスタン 71,00
159 ネパール 73,50
160 エチオピア 75,00
161 サウジアラビア 76,00
162 イラン 90,88
163 中国 94,00
164 ビルマ 94,75
165 キューバ 95,00
166 エリトリア 97,50
167 トルクメニスタン 98,50
168 北朝鮮 109
