ダライラマ法王の誕生祝賀記念日に向けて

 チベットの国家元首であるダライラマ14世は7月6日で71歳になる。ダライラマ14世の治世はチベットの歴史上最も受難の時代であったと同時に、14世は歴代のダライラマのなかで圧倒的な世界的知名度を獲得し、世界中から尊敬され、チベットの存在を世界にアピールした法王となった。
 中国共産党がチベットを侵略したときの法王は若干14歳の少年、インドに亡命したときは24歳の青年であった。法王が祖国を離れて47年が経過したが、世界中のチベットに対する知識と関心はかつてないほどに高まっている。法王は1989年にノーベル平和賞を受賞し、世界各国を訪問して数多くの元首、首脳と会談している。なぜこれほどダライラマ14世は尊敬されるのであろうか。それは法王が一貫して平和的で理性的な活動を行ってきたからだ。世界の多くで独裁政権、いやそれほど独裁的でない政権に対しても対抗するために武力が用いられている。凶悪な独裁政権に対抗するためならばそれなりの大義名分もたつが、ダライラマ法王は平和的な姿勢を貫いてきた。そのような姿勢が世界中の多くの人々の共感と尊敬を受けてきたのである。反対する勢力には問答無用で残虐で乱暴な手段を用いる中国共産党とは正反対のスタンスである。
 ダライラマ法王がどれほど平和的で尊敬に値する人物であるかは、その中国観でもわかる。中国共産党はあれほどチベットに対してホラー映画やヤクザ映画でもありえない様な残虐行為を行っておきながら、1989年の天安門事件で大量の中国人民が虐殺された際には「中国人のために祈りましょう」と発言している。また、ダライラマ法王は、中国政府にチベット独立を認めさせることは現実的に不可能と判断し、現在では香港のような中華人民共和国の枠組み内での一国二制度を主張している。ダライラマ法王は決して過激なナショナリストではない。現実的な平和主義者である。これまた、尖閣やら台湾やら南沙諸島やらと領土拡大への無限の欲望をむさぼる中国共産党とは正反対である。
 ダライラマ14世の功績はチベットの誇りであると同時に、裏を返せばそれだけ20世紀後半の世界でチベットが世界でもまれに見る悲劇を経験したことを意味している。戦後60年間平和を享受してきた我々日本人は、距離的に見れば比較的近くに位置するこのチベットという国の惨状を無視していいものであろうか。もちろん現代人は日々仕事や学業に追われて余裕のない日々を過ごしているが、ちょっとでもいいから近隣諸国の自由と平和のために力を注ぐことはできないであろうか。
 ダライラマ14世は今年で71歳の誕生日を迎える。当然ながら将来への不安が高まってくる。法王は中国共産党支配化には絶対に転生しないと宣言しているから、法王制度そのものの存続は問題ないであろう。だが新たなダライラマが認定されたところで、生まれて間もない幼児に何ができるであろうか。それなりの政治的、宗教的影響力を及ぼすためには10年、20年と待たなくてはならない。ダラムサラの亡命政府では中国よりもはるかに民主的な行政制度が整備されているが、それでも首相や閣僚が法王のように国際的な影響力を行使するには限界がある。チベット政治に一種の空白の期間が生じてしまう可能性がある。
 ダライラマ14世にはぜひとも長生きしてほしいと同時に、一日も早く中国共産党政権を打倒し、チベットに自由と独立を実現させなければならないと思う。できることならばダライラマ14世がご存命の間に、自由チベットの誕生を実現するのが望ましい。
 一日も早く、チベットに、さらには中国に自由と平和が訪れる日が来ますように。
 ダライラマ法王の誕生日を心から祝福申し上げます。
 自由チベット万歳!
 中共崩壊万歳!

 


 

 

 




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