ラビア・カーディルさん東京講演会参加レポート
 

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 世界ウイグル会議の主席を務め、「ウイグルの母」とも呼ばれているラビア・カーディルさんの待ちに待った初来日がついに実現、11月10日東京新宿でアムネスティ・インターナショナル日本の主催で講演会が開催された(ラビア・カーディルさんについて詳しくはこちらをご覧ください)。
 場所は関交協ビル地下1階にあるハーモニックホール。受付開始は15時からで、私は15時数分前に到着。すでに受付を待つ行列が階段にまで続いていた。会場は映画館のようなところで、150人収容といったところ。ノーベル平和賞候補でマスコミからの注目度も高い(あの朝日新聞でさえラビアさんに好意的な特集記事を組んでいる。)ラビアさんの講演会がこんな狭い場所で大丈夫だろうかと少し心配になってしまう。実際に開会時刻になると、立見や中央の通路に座り込む人であふれかえっていた。
 15時半に開会し、司会を務めたアムネスティの時田氏が、今回の講演会開催の経緯を説明、続いて東トルキスタンについての著書がある水谷尚子氏が、東トルキスタンの現状と配布資料について簡単に説明を行った。15時50分からラビア・カーディルさんの講演が通訳つきで始まった。以下に内容を要約しよう。
 
 ラビアさんは来日の目的として、ウイグル人の声にならない声を伝えるために来たと語った。そして私の国は中央アジアにあり、国名は東トルキスタンであり、新疆ウイグル自治区というのは中国共産党の支配によって名づけられた、とはっきり述べたのには感動させられた。ラビアさんは東トルキスタンと国境を接する国を紹介したが、その中にチベットも含まれていた。
 さらにラビアさんは自分の生い立ちについて説明。ラビアさんの生い立ちについてはこの文章の最後にリンクを掲載するのでここでは省略させていただきたい。
 さらにラビアさんは中国共産党支配化の東トルキスタンの現状について詳しく説明した。中国共産党による侵略語、東トルキスタンの発展が阻害され、子供の出産も言論の自由も出版の自由も移動の自由も宗教の自由もウイグル語さえも制限された。世界の多くの民族が発展し続けていく中で、ウイグル人のみが後退させられた。1954年には富裕層数万人が処刑され、1957年には知識人が多数処刑され、1967年にウイグル人の役人が多数処刑された。1978年には宗教指導者が弾圧された。東トルキスタンの豊かな天然資源は大量に中国に運搬されてしまった。
 1997年には東トルキスタン北部のグルジャで1万5千人がデモ行進を行った。これに対し中国政府はこの平和的なデモを弾圧し、その場で407人を虐殺、1000人以上が拘束された。当時全国人民政治協商会議の委員を務めていたラビアさんに対し、中国政府から「こいつらは犯罪者だと批判するように」という圧力がかけられた。それに対しラビアさんは北京に赴き、「あななたちはウイグル人から自由を奪った」と中国政府に公式に抗議した。ウルムチに戻ってからラビアさんは全国人民政治協商会議委員などの全ての役職を解かれてしまった。
 それ以来ウイグル人への弾圧はますます強まり、歴史や文学の研究者まで逮捕され、老人たちの間では「おはよう」や「こんにちは」の代わりに、「お宅の息子さんは大丈夫か、まだ捕まっていないか」が挨拶として使われるようになったという。
 ラビアさん自身も1999年に逮捕された。拷問こそ受けなかったが、最初の2年間は真っ暗な部屋で本を読むことも文章を書くことも声を出すことも許されず、ほとんど体を動かすことも許されなかったという。
 国際人権団体やアメリカ政府の尽力により、ラビアさんは2005年3月に釈放され、アメリカに出国した。2006年11月には世界ウイグル会議の議長に就任した。しかし出国後のラビアさんにも大きな試練が待っていた。ラビアさんには計11人の子供がおり、そのうち5人が中国共産党支配領域内にいるのだが、2人の息子が国家転覆罪で不当に逮捕され、一人は懲役7年、一人は懲役9年の刑に処せられている。
 だがラビアさんは今の政治活動をやめるつもりはないという。世界の人権侵害に苦しんでいる人を救いたい、世界中の政治犯を救いたいからだ。そしてラビアさんは、日本(ヤポニア)はアジア屈指の民主国家であり、ぜひ彼らを支援してほしいと述べて、講演を締めくくった。
休憩時間をはさんだ後、午後17時からラビア・カーディルさんと、寺中誠アムネスティ・インターナショナル日本事務局長との対談が質問形式で行われた。
まずは寺中氏がウイグルの人権問題に関するアムネスティの取り組みについて紹介。東京大学大学院生だったトフティ・トゥニヤス氏が帰国中に不当に逮捕され懲役11年の刑に処され現在も服役中であることに対し、アムネスティは釈放のために尽力しているという。このようにウイグルの問題は日本にも関わりを持っている。
続いてラビアさんにいくつかの質問が寄せられた。
ウイグル人女性の強制移住について、ラビアさんは、民族絶滅政策であるとして中国政府を非難した。アメリカ国会もこの問題で公聴会を行っていることを明らかにした。
各分野においてウイグル人に具体的にどのような弾圧が行われているのか問われると、ラビアさんは具体的事例を説明。2003年から教育現場では小学校1年から大学におけるまでウイグル語での授業は全て禁止され、ウイグル語で教えてきた教師は失業状態に陥ったこと、ウイグル人はかつて独自の文化、文学、歴史、国家を作った民族であるにも拘らず、あらゆる文化が消滅の危機に陥っていること、宗教についても、18歳以下の子供はモスクへの礼拝が禁止され、ラマダン(断食)のときに無理やり食事をさせるなどの迫害を受けているという説明を行った。
世界ウイグル会議という組織については、ウイグル民族が団結し、ウイグルの自由、人権のために、様々な問題を世界に伝えるための政治団体であり、それまでバラバラだった各組織が集まり、現在49の組織が加盟しているという。活動は全て平和的なもので、武装闘争などは行っていない。本部はドイツのミュンヘンにある、と説明した。
さらに米国政府の態度について質問を受け、ラビアさんが次のように答えた。刑務所を出て以来、欧米諸国の支援を受けて政治活動を行っているし、アメリカの国会ではウイグルの人権問題についての公聴会が行われ、ラビアさんの子息を無条件で釈放するよう決議案が提出されたという。またEU議会でもウイグル問題を積極的にサポートしているという。また、ラビアさんは日本への期待についても述べられた。日本(ヤポニア)は世界でも非常に強力な民主国家であり、日本政府と国会は国策としてウイグルの人権問題に取り組むべきだと主張した。さらに中央アジアの独裁国家に、ウイグルへの人権弾圧をしないよう働きかけることを望んでいると述べた。
 午後18時、2時間半に及んだ講演会が終了した。今回は写真撮影、ビデオ撮影が一切禁止なのが非常に残念であったが、ラビアさんの日本初講演という貴重な機会に参加できたのは光栄である。私はウイグル語はわからないので、当然ながら全て隣にいる通訳をとおして内容を理解したわけだが、それでもラビアさんの迫力ある演説からは熱意と我々日本に対する期待が伝わってきた。
 自由の国への出国を果たしてから2年半、すでにウイグル人社会におけるラビア・カーディルさんの名声は飛躍的に高まり、チベットにおけるダライラマのようなカリスマ的指導者になっている。いまだ自由・民主・独立を果たしていない民族は団結が重要であり、共通の敵と戦う以前に内部で争うような時間の浪費は避けるべきだ。日本国内においてまだまだ貧弱な東トルキスタンの運動に関わる団体・人物については@東トルキスタンに興味がある人、Aあらゆる人権問題に取り組んでいる人、B中国共産党による残虐行為が許せない人、C日本の国益にどのように反映できるかを考えている人など様々な立場があるであろう。それぞれの思想的背景はともかく、今現在東トルキスタンが中国共産党という悪逆非道の凶悪独裁政権の弾圧を受けていることは紛れもなく事実であり、あらゆる立場の人たちが東トルキスタンの人権問題に取り組むことは、ウイグル人にとって大きな励みとなるはずだ。ラビア・カーディルさんというカリスマ的指導者の初来日を機に、日本における東トルキスタン人権運動も団結の方向に進めればと思う。

ラビア・カーディルさんについて紹介したページ
http://dadao.kt.fc2.com/turuk17rabiya.htm (当サイト内)
http://www.asahi.com/international/shien/TKY200711020300.html (朝日新聞) 
http://kok2.no-blog.jp/tengri/2007/index.html (真Silkload?)
http://www.amnesty.or.jp/modules/wfsection/article.php?articleid=1472 (アムネスティ日本)

世界ウイグル会議ホームページ(日本語)
http://www.uyghurcongress.org/jp/home.asp 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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