東京駒込でグローバル人権聖火リレー決起フォーラム開催

 

6月18日から日本の6都市でグローバル人権聖火リレーが行われるにあたり、5月31日に東京豊島区の駒込地域文化創造会館でグローバル人権聖火リレー 決起フォーラムが開催された。

午後2時から牧聡史氏の司会で始まり、まずCIPFGアジア副団長の安東幹氏が、グローバル人権聖火リレーの概要について説明した。人権聖火リレーとは、中国共産党による弾圧で氏名がはっきりしているだけで3000人、実際には1万人以上の法輪功学習者が虐殺されたことを非難し、幅広く人権を訴えることを目的としており、主催団体は法輪功ではなく、中立的な弁護士や医師が中心になっていると説明した。

続いてチベット交流会の西依玉美氏が演説を行い、チベットでの生々しい虐殺と拷問の実態を報告した。一例として青海省では虐殺された死体は崖の下に蹴落とされ、残された家族は死体の上で踊るよう強制されたという。

台湾研究フォーラムの永山英樹氏はベルリンオリンピックと北京オリンピックの類似点を指摘し、かつてのナチスドイツがそうであったように、今後中国の膨張主義、覇権主義は台湾、日本を飲み込もうとするだろうと述べ、日台の共闘の重要性を強調した。

ダルフール救援ネットワークの川添友幸氏は、スーダン政府によるダルフール地方での虐殺で、すでに40万人が犠牲になり、200万人が難民となっており、国連の介入に対して中国が拒否権を発動して妨害していることを説明した。さらにネット上でダルフールニュースを配信している中村氏が、中国の資源外交について説明し、欧米が人権重視でスーダンへの投資を控えている中で、中国が90年代から積極的にスーダンに投資し、虐殺のための武器を支援していることを説明した。

世界ウイグル会議日本代表のイリハム・マハムティ氏は中国政府によるウイグル弾圧を詳細に説明。1997年にグルジャで平和的にデモ行進が行われた際には数百人がその場で虐殺され、数千人が拘束されたという。2000年には大学でのウイグル語の使用が禁止され、2004年までに幼稚園など全ての教育機関が中国語のみで行われるようになり、2006年から毎年8万人の19歳から25歳の独身女性を中国に連行して仕事をさせ、毎年20万人の漢民族を新彊に連れてきて仕事をさせているという。宗教に対する規制もすさまじく、18歳以下の子供、学生、公務員、年金生活者などはモスクに行くことができないのだという。

法輪功学習者の王久春氏は自ら受けた拷問の体験を述べた。王さんは西暦2000年12月に天安門広場で「真善忍」の横断幕を掲げただけで逮捕され、マイナス20度の酷寒の中で裸にされて放り出されるなどの残酷な拷問を受けたという。王さん自信は中国語で演説を行い、司会の牧氏が翻訳を読み上げたのだが、あまりにも拷問の内容が惨たらしく、牧氏は途中で涙を浮かべ、内容を全て読み上げることができなかった。

続いて民主中国陣線の李松氏が演説を行った。李松氏は70年前のベルリンオリンピックと北京オリンピックは異なっていると指摘。70年前はまだ植民地主義、帝国主義の時代で人権という概念は今よりも薄かった。今日世界中で人権という概念が普遍的になったにも関わらず、中国共産党は人権を徹底的に破壊している。

台湾、チベット、ウイグルなど中国が抱えている様々な問題は中国共産党が滅亡すればすぐに解決するというわけではないが、解決のためには民主主義という土台が必要であり、民主主義があって初めて同じテーブルで話し合いが可能となると指摘した。

アムネスティの茶井氏は、中国で多数にのぼる良心の囚人、いわゆる政治犯について説明。中国では政治犯があまりにも多いので到底全部は紹介しきれないが、インターネットで天安門事件の情報を海外に流しただけで懲役10年の刑に処せられた政治犯の例や、裁判なしに労働強要に処せられた政治犯などの例を紹介した。

2時間ほどのフォーラムでそれぞれの立場から8人が代わる代わる演説を行い、大変密度の濃い内容だったと思う。こうして見ると中国共産党に犯罪行為はあまりにも広範囲に広がっていることが分かる。人間として、自由、民主、人権、平和を愛するものならば中国共産党に断固として反対すべきだと思う。一方で恐怖、独裁、虐殺、拷問を愛する人は中国共産党を支持すればよいであろう。

CIPFGアジア副団長の安東幹氏 台湾研究フォーラムの永山英樹氏
ダルフール救援ネットワークの川添友幸氏(右)と、「ダルフール情報」の中村氏 世界ウイグル会議日本代表のイリハム・マハムティ氏
民主中国陣線の李松氏 アムネスティの茶井氏

 

 

  

 

 
 
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